内藤朝美さん
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70歳のインスタグランマ、内藤朝美
輝き続ける秘密は、年を重ねることを恐れず、さまざまなファッションに挑戦する好奇心
BY ELLE JAPAN 2019/10/10
「エル・オンライン」が注目するクリエイターや女優、モデルなど旬の女性にクローズアップし、おしゃれの秘密を紐解く70歳にして世界からも注目を集めるインスタグラマーの内藤朝美さんが登場。
「家族の支えがあってこそ、今の私がある」
内藤さんが“インスタグランマ”になるまで
「ファッションこそが、私のエネルギーの源です」そう強く語る内藤朝美さんは、現在70歳ハイブランドのコレクションを身にまとい、ヒールを合わせて、インパクトのあるジュエリーを身につけた姿は、たちまち“インスタグランマ”と称され話題になった。
ファッションリーダーとして注目を集める内藤さんだが、SNSやブログに挑戦するようになったのは60歳を過ぎてから。それも家族のフォローがあってこそ更新できていると語る。
「すべてのはじまりは、約6年前に娘のさおりが趣味で立ち上げたブログからスタートしました。ファッションが大好きな彼女が、私を全身スタイリングしてくれて、撮影し、ブログを更新するように。数年前からインスタグラムに移行し、今に至ります。家族の支えがあってこそ、今の私があるのです」
謙虚な姿勢で分け隔てなく、(この謙虚がまた私はステキと感じました)誰とでも仲良くなってしまうという温厚な性格の内藤さん。とはいえ、若い頃は引っ込み思案な性格だったそう。仕事の関係で行ったり来たりしていたイギリスやフランスでの海外生活を送るなかで、ファッションを堂々と着こなすことの楽しさ、自信をもつことの大切さなどを実感した。
「日本人と違って、海外の人は思ったことをストレートに伝えてくれる方が多い。知らない人から服装を褒めてもらうことも多く、それが自信につながったことは確かです。シャイだった私が、さまざまな人と積極的にコミュニケーションをとれるようになったのは、海外生活での影響が大きいと思います」
そんな内藤さんが若い人に伝えたいメッセージとは?
「私にとってファッションは、人生の楽しみのひとつ。年齢関係なく、死ぬまでファッションを楽しんでいたい。そのためにも、さまざまなお洋服に触れて、知的好奇心を刺激し、いろんなファッションにチャレンジしていきたいと思っています。そして、“わたしなんて……”と思わずに、着たいものを着て、外に出かける。ファッションには人をポジティブにする力があると思うし、ファッションが変われば、性格も明るくハッピーになれると信じています」
圧倒的な存在感で周りを魅了し続けている内藤さん。説得力のあるパワフルなメッセージは、若い世代をはじめ幅広い年代の女性たちをポジティブに後押ししてくれるはず。そんな内藤さんに、マイスタイルをつくる
インスタグラムを通してデザイナーと友達になったと
「昔からファッションが大好きですが、いまは娘のアドバイスをもとにお買い物をすることが増えました。そのおかげで、普段は着ないような、さまざまなファッションに挑戦できています。思い返せば中学生の頃は、『Seventeen』を読みふけっては、銀座にショッピングに出かけていました。当時の憧れは、ツィギーやジーン・シュリンプトンなどの’60年代スーパーモデルたちや、フランス人でアラン・ドロンの恋人だったミレーユ・ダルクにオードリー・ヘップバーン。そんなスタイルアイコンたちを参考に、ファッションを楽しんでいました。もちろんいまもずっと憧れですが、そのときに影響を受けたスタイルをベースに、今はさまざまなファッションにチャレンジ中です!」
「スタイルに欠かせないものといえばジュエリーやアクセサリー。3歳くらいから、アクセサリーの魅力に惹かれ、大人っぽいデザインのものを好んでイヤリングやブローチをつけるようになりました。インパクトのあるデザインのアクセサリーはシンプルな二ットに映えるので重宝しています」
娘のさおりさんが毎朝セットする、内藤さんのヘアスタイル。モヒカン風にトップをふわっとさせるのがポイント。
「昔はずっとポニーテール派だったのですが、最近は娘のさおりがセットしてくれるアップヘアが、私の定番になりました。つくり方は、最初に髪の毛をコテで巻いてふわふわにさせてから、アップにしていくのですが、娘は手慣れているのでいつも10分くらいで仕上げてくれます。仕上げに
特別な日には、かんざしを挿したり、リボンをあしらったりしてアレンジを楽しんでいます」
ご主人の仕事がクラシックカーの販売だったこともあり、仕事のたびに数えきれないくらいロンドンには来ています。ロンドンでショッピングすることも多く、ウエストエンドにあるボンド・ストリートをはじめ、デパートの『ハーヴェイ ニコルズ』や老舗セレクトショップの『ブラウンズ』によく行きます。ロンドンでは車の運転もよくしましたね。大雨のなかひとりでハラハラしながら運転したり、家族で『カーペンターズ』を歌いながら車でいろんな場所に行ったのが懐かしい思い出です。
ライブへ行くと音楽が大好きで、ライブやコンサートに行くと元気がもらえるので、年に数回は足を運んでいます。好きな音楽のジャンルはさまざまですが、最近はYOSHIKIさんのピアノの演奏が好き。ポール・マッカートニーのコンサートから、ジェジュンさんやONE OK ROCKのライブにも行きますよ」
「お医者様から『水分が少ない!』と言われてしまい……。医師や家族の勧めで、健康のためにお水を飲むようにしています。実は、今まで美容にはほとんんど力を入れてこなかったので、これくらいは頑張ろうと思って、1日2リットルを目標に飲んでいます」(飲んでいるお水もまたおしゃれ)
真っ赤なクラッシックフェラーリ。ボイラースーツも、ジュエリーやサングラスを合わせて、内藤さん流に着こなすのがお約束。
「内藤さんが嫁いだ先は、イギリスやイタリアのクラシックカーを扱う3代続く車屋さん。私の父も非常に車が大好きで、“マスタング”に乗ることが夢だったんです。私が『内藤オート』に嫁いだことで、父の夢も叶いました家族みんな車が大好きです。私がよく乗っていた車は、約35年前に新車で主人が買ってくれた『ポルシェ』の“カレラ 911”。夢のように嬉しくて何度も『本当にいいの』って聞きましたね。夫の車なんですが1960年代のクラッシックフェラーリ。
お孫さんが描いてくれた似顔絵。内藤さんはいちばん
「“孫は目の中に入れても痛くない”ということわざの通り、とっても可愛くて可愛くて……。一緒に過ごすと疲れも吹き飛び、笑いを運んでくれます。最近、似顔絵を描いてくれたのですが、それにもとてもアートの才能を感じてしまって嬉しくって家に飾っています」
「若い世代のお友だちと、月に一度くらいで女子会するのが恒例です。もともとは、ネイリストさん、アイリストさんに施術してもらったことがきっかけで知り合ったのですが、それを機にどんどん仲良くなって、今では食事に行く仲になりました。独身の友人には『変な人に捕まらないようにね』とか恋愛から仕事の話まで会話を楽しんでいます」